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今から約8年前、2000年。同居していた妻の父親、つまり私の義理の父が病に倒れました。
病院での診断は肝臓がん。同時に腸骨へも転移していることが判明しました。下されたのは余命半年の宣告でした。私の家族はそれから3年間、父を在宅で介護しました。
父は強い意思で病と闘いました。その結果医師の宣告を大きく覆し、念願だった私の息子の入園式も見届けることができ、2003年2月に永眠しました。 |
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しかし、家族はたいへんでした。体はもちろん、心がたいへんでした。
日々、体が弱っていく父を前に、どんどんみんなの気が滅入っていくのがわかりました。そして体も心も疲れていきました。やさしい言葉をかけてあげなくてはいけないと、心では十分判っていながら、気持ちとは裏腹につい棘のある言い方をしてしまい、はっとしたこともありました。
在宅介護の本当の辛さを、私はその時痛感することになりました。
実は私は後悔しても仕切れない過ちを犯してしまいました。私は父が他界するわずか一月前に、その父を泣かしてしまったのです。
それは大晦日から元旦を迎えたばかりの夜でした。おせち料理がならぶテーブルに座った父が、みんなに席に着くように言いました。いつまでも新聞を読んでいた私に対しても、父はきつい口調で席に着くように命令しました。
その日まで私はただの一度も父に声を荒げたことなどなかったのに、疲れきっていたその日、心の中で何かが切れてしまいました。私は父に声を荒げてしまったのです。
父は泣き出してしまいました。やがて、家族全員が泣き出しました。父はこれが最後の正月になることを知っていたのでしょう。だから最後にみんなできちんと新年を祝いたかった。
その日のうちに私は父に謝りました。父は私にこれから家長として、ちゃんと家を支えていってほしい。そんな想いだったことを私に教えてくれ、私を許してくれました。その一月後に父は他界しました。
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父が亡くなり、私の心の中には色々な想いが残りました。
それは在宅介護だけが答えではない。家族が絆を取り戻せる場所も必要だ。そしてそれはやがて「自分の家族を安心して託せる施設を作りたい」という強い願いに変わりました。そして今は、私だけではなく、ここで働くスタッフ全員が、ここなら自分の家族を託せると心の底から思える施設にしたい、そう願っています。
そしてその夢は今、叶いつつあります。 |
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ただし、課題はまだまだたくさんあります。もっともっといい施設にしていきたい。そのためにも、現状に満足することなく、立ち止まらないで改善を繰り返していくことを誓います。そのひとつが今回の価格改定です。トップダウンではなく、みんなで考えました。どうすればもっとたくさんの方のお役に立てるかを。
ヴィラ・プランタン せとうちは、本当にたくさんの感動を私に与えてくれます。
ご入居された直後と、それからしばらくして、改めてご挨拶させてもらったときと、その表情のちがいに、私たちの答えがあると思っています。
暗い表情でうつむいていた方が、笑顔で私に挨拶してくれる。会社に戻ってから、感動で涙したことが何回もあります。これはスタッフみんなで手にした、最高の答えだと思います。これを絶対に壊してはいけない。私はそう強く思っています。
8月1日から価格改定を行います。しかし、今まで私が、そしてすべてのスタッフが大切にしてきた想いは何ひとつ変わりません。変わらないばかりか、これを機会にどこにもないただひとつの施設にしていくことを誓い合いました。
「あなたの笑顔に出会いたい」これが私たちの終りのない願いでありミッションです。
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代表取締役 中谷庄吾
2008.08.01 |
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